折損タップ除去用 |
EX-H-DRL |
通称:ハードドリル |
折損したタップ断面 |
ハードドリルは、折損タップの芯(写真の緑の部分)を砕くドリルです。
芯を砕いた後、側面に残ったをねじ部を除去することができます。
ハードドリルのサイズは、折損したタップサイズごとに適応したものをご使用ください。
折損タップ除去用ドリル使用方法
【保持~心出し】 |
①被削材・ドリルをしっかり保持する |
ドリルをタップ中心にセットします。 破断面が外に出ている場合はグラインダーなどで平らにしておきましょう。 |
②心出し(センタリング) |
心出しは、タップ適応サイズよりも大きいドリルを使用すると、振れにくく、スムーズに加工できます。 |
心出し加工後の様子 |
心出し加工は、給油せずに行ってください。(すべり防止) ハードドリルは、手送りで少しずつ送りましょう。 |
ハードドリルを使う際は、被削材をしっかりと固定し、折損したタップに加工するための心出しを行ってください。
心出しの際は、手送りで調整しながら行ってください。
心出し時は工具が逃げやすいため、給油はせず加工してください。
適応サイズより大きいサイズのドリルを使用すると、剛性があり逃げにくいため、スムーズに心出しが行えます。
【穴加工~残部除去】 |
③穴加工 |
カタログを参考に適応サイズのドリルと条件にて、切りくずを時々除去しながら加工ください。 貫通際にご注意ください。 |
④タップ残部、切りくず除去 |
穴あけ後、タップ残部をけがき針やピンセットで除去ください。 |
穴加工時の様子 |
切削速度は20~25m/minにしてください。穴加工の際は給油しましょう。 送り量は0.01~0.05mm/revを目安に手送りします。 |
心出し後、同様に手送りで様子を見ながら加工ください。
タップの芯が除去出来たら、残ったタップのねじ部等をけがき針やピンセットで取り除いてください。
以上で完了となります。
【注意点】
使用できるのはハイス製の切削タップです。(粉末ハイス可)
超硬タップ・転造タップは使用不可
折損したドリル・ボルトには使用不可
被削材がアルミの場合、被削材を傷める可能性あり
ねじが傷んでいた場合は、ねじの補修ツール(ねじインサート)の使用をご検討ください。