ドリル加工時のスラスト抵抗 計算式はありますか? | オーエスジー

No : 707
公開日時 : 更新日時 : 2024/08/28 02:29
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ドリル加工時のスラスト抵抗 計算式はありますか?

スラスト、トルク、所要動力の推測

加工物のクランプ方法やクランプ治具を検討する場合などには、ドリル加工時に発生するスラストやトルクを考慮しなければなりません。おおよその推測をするのであれば、簡単な実験式から求めることができます。ここでは蓄積した実験データをもとに求めた実験式の例を示します。下記の表に被削材による係数を示します。また推測されたトルクをもとに所要動力を求めることもできます。

A:スラストを求める実験式

B:トルクを求める実験式

Rt: スラスト(N)
Tr: トルク (N・cm)
P : 所要動力 (kW)
k : 被削材による係数
m : 被削材による係数
DC:ドリルの直径 (mm)
f : 一回転当たりの送り量 (mm/rev)

被削材 引っ張り強さ(Mpa)および、硬さ k m
分類 代表例
軟鋼 SS400 520 3.5 3.6
炭素鋼 S50C 660 3.1 3.4
クロムモリブデン鋼 SCM440 730 3.7 4.2
30HRC 4.0 4.2
オーステナイト系ステンレス SUS304 180HB 5.2 5.3
球状黒鉛鋳鉄 FCD600 600 2.9 2.9
ねずみ鋳鉄 FC250 200HB 2.8 1.8
軽合金鋳物 ADC12 310 0.9 0.8