Dとは工具径を表します。
深さや長さを工具径に対して何倍かという表現で、○○Dと表します。
ドリルやエンドミルでは工具の外径に対して何倍か、タップでは、ねじ外径に対して何倍かを表現します。ねじサイズでM20ならはタップ外径φ20として、M10ならばタップ外径φ10として計算します。
使用例①
穴加工:φ6 穴深さ36mm
穴深さは工具径に対して6倍になる。工具箱にあるドリルAD-4Dは穴深さの4倍の深さに対応するものなので、今回の加工には長さが足りない。
穴深さがドリル径の8倍に対応した8DタイプのドリルADO-8Dを選定するのがよさそうだ。
・ タップの加工深さ
M10の2Dなら、10(工具径を10mm)× 2 = 20mm
M20の1.5Dなら、20(工具径を20mm) × 1.5 = 30mm
使用例②
今回のねじ加工は、M8で20mmの加工だ。
工具径に対して、2.5Dと深いねじたて長さになるから、深穴用のタップを選定しよう。
このように、加工や選定の場面で使われる表現です。
オーエスジーのドリルでは、製品名にてADO-3Dのように、そのドリルの有効加工深さがドリル径の3倍という形で表現しています。
また、エンドミルでは製品名がWXL-2D-DEのように、刃長が工具径の2倍という形で表現をしています。