エンドミルで直角形状を加工するには? ピンカド ギャッシュ当て | オーエスジー

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Published : Modified : 2024/08/28 02:29
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エンドミルで直角形状を加工するには? シャープコーナーエッジ ギャッシュ当て

エンドミルで直角形状を加工するには、それを加工する工具側も回転した際の形が直角である必要があります。工具側のその形状をシャープコーナーエッジといいます。

ハイスエンドミルの角の部分は、ロングタイプ、ラフィングタイプ、ハイヘリックスタイプ以外は全てシャープコーナーエッジ仕様となります。※CC-EMS、EDSなどは、シャープコーナーエッジ仕様です。

超硬エンドミルでは、母材の硬度が高く欠けやすいため、多くの種類で、刃欠け防止のために刃先の角を取る仕様が施されております。刃先の角をとる仕様を「チャンファ」または「ギャッシュ当て」といいます。

ギャッシュ当ての仕様のエンドミルは、直角仕様のものと比べ、高能率・長 寿命です。

・ エンドミルの刃先の形状
(A):ギャッシュ当て (B):シャープコーナーエッジ仕様
ギャッシュ当て仕様のエンドミルでは、加工物を直角形状にすることができません。
(A):エンドミル (B):加工物 (C):削り残し (D):ギャッシュ当てにより小さくなった部分

よくある直角形状を出したい加工者の困りごとは次の両立が難しいことです。
・ ギャッシュ当てされたエンドミルでは、直角が出ない。
・ ギャッシュ当てされていないエンドミルでは欠けが発生しやすい。

高能率で直角形状を加工したい場合には、超硬エンドミルのAE-VMシリーズのライトアングルタイプ(Right Angle type)がおすすめです。ライトアングルとは直角という意味です。ライトアングルタイプは、特殊なギャッシュ当てにより、エンドミル先端の径が変化する事が無い形状で、高能率条件でも欠けを抑制しながら、幅広い被削材において直角形状を出すことが狙えます。(工具径末尾に-RAと表記)

スクエアタイプ
ライトアングルタイプ

削り残しのない直角コーナ