増径タップとは? | オーエスジー

No : 484
Published : 2019/02/26 18:10 Modified : 2024/08/28 02:29
answer
加工する材料や形状により、本数は異なりますが、複数本の組タップ(ねじの径が徐々に大きくなる)のことで、特殊品対応で承ります。
 
用途・仕様
 
はめあいの長いねじ、または難削材のねじ立てに使用します。ねじ部の径と食付き部の長さの異なった2本から3本の組み合わせが一般的で、高精度で、仕上げ面の良いねじが得られます。また、作業条件などにより1本のタップで増径にする場合もあります。
 
タップ加工において、トルク負荷が大きく加工できない場合、以下の方法でトルク負荷を減らして加工することがあります。
 
①食付き部長さが長いタップは、トルクが低い事を利用する方法。
ハンドタップの1番(食付き部長さ9山)から、2番(食付き部長さ5山)、そして3番(食付き部長さ1.5山)の順に加工する。
 
②目的のねじの呼びより意図的に小さい径のタップを別で製作し加工する方法。
あとから、目的の呼びのタップで加工する事で、径方向の切削量を減らしてトルク負荷を減らす。
 
増径タップとは、②のように径方向の切削量を減らして加工する事を目的にしたタップです。
 
特に、トルク負荷が大きくかかる台形ねじ加工では、増径タップを用いた加工方法が使われることが多いです。
 
そのため、台形ねじ用のタップを増径タップと表現する場合もあります。