SUSへのタップ寿命低下対策 下穴加工の注意点とは?
加工硬化に注意しましょう。
ステンレス鋼は加工硬化しやすい材質です。
ステンレス鋼は加工硬化しやすい材質です。
下穴の加工硬化によって、その後の加工工程であるタップの寿命が低下します。
その場合における、よくある原因と対策をご紹介します。
よくある原因① 下穴加工に一般鋼向けの汎用超硬ドリルを使用
ステンレス鋼にとっては切れ味不足。かつ、超硬ドリルの加工条件である高速回転によってステンレスの加工硬化をひき起こす。
内部給油式のステンレス用超硬ドリル、切れ味の鋭いステンレス用ハイスドリルを推奨。
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ADO-SUS-3D・ADO-SUS-5D など
・ステンレス用ハイスドリル NEXUS-GDS・EX-SUS-GDS・EX-SUS-GDR など
内部給油式のステンレス用超硬ドリル、切れ味の鋭いステンレス用ハイスドリルを推奨。
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ADO-SUS-3D・ADO-SUS-5D など
・ステンレス用ハイスドリル NEXUS-GDS・EX-SUS-GDS・EX-SUS-GDR など
よくある原因② ステップ過多
ステンレスは擦ることによって分子配列が変わり、加工硬化が起こる。
切りくず排出のためにステップ加工を行う場合、必要以上に細かくしないよう注意する。
適正なステップ量の目安はドリル径の0.5倍(深めの穴や小径では0.25倍から様子見)。
ステンレスは擦ることによって分子配列が変わり、加工硬化が起こる。
切りくず排出のためにステップ加工を行う場合、必要以上に細かくしないよう注意する。
適正なステップ量の目安はドリル径の0.5倍(深めの穴や小径では0.25倍から様子見)。
よくある原因③ 1回転あたりの送り量が極端に低い
1回転あたりの送り量が低いと1穴を加工するのにたくさん回転する必要があり、ドリルが穴の壁面を多く擦るため加工硬化に繋がってしまう。
ステンレス加工における適正な1回転当たりの送り量目安
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ドリル径の2%~3%(φ10→0.02~0.03mm/rev)
・ステンレス用ハイスドリル ドリル径の1.5%~2%(φ10→0.015~0.02mm/rev)
※サイズや被削材種により条件範囲が異なります。加工にあたっては、製品ごとの切削条件表をご参照ください。
1回転あたりの送り量が低いと1穴を加工するのにたくさん回転する必要があり、ドリルが穴の壁面を多く擦るため加工硬化に繋がってしまう。
ステンレス加工における適正な1回転当たりの送り量目安
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ドリル径の2%~3%(φ10→0.02~0.03mm/rev)
・ステンレス用ハイスドリル ドリル径の1.5%~2%(φ10→0.015~0.02mm/rev)
※サイズや被削材種により条件範囲が異なります。加工にあたっては、製品ごとの切削条件表をご参照ください。
よくある原因④ 下穴径が小さく仕上がっている
再研磨したドリルは新品の時より径が小さくなる。
また、ハイスドリルに比べ超硬ドリルは穴の拡大代が少なく、同じ径のドリルでも小さめに仕上がる傾向にある。
タップの寿命をのばすには、規格内で内径最大値を狙った下穴径の設定が効果的である。
ドリル径だけでなく、下穴加工後の実寸値にも留意する。
再研磨したドリルは新品の時より径が小さくなる。
また、ハイスドリルに比べ超硬ドリルは穴の拡大代が少なく、同じ径のドリルでも小さめに仕上がる傾向にある。
タップの寿命をのばすには、規格内で内径最大値を狙った下穴径の設定が効果的である。
ドリル径だけでなく、下穴加工後の実寸値にも留意する。