代表的なものでご紹介させて頂きます。
SUS304
オーステナイト系ステンレス。加工硬化を起こしやすく、溶着も起きやすい材質です。
切削抵抗も大きく、工具の寿命も短くなりやすい傾向にあります。
また、ロットによって性質のばらつきが多い材種でもあります。
SUS329(2相ステンレス)
オーステナイト系とフェライト系の2種類の性質を持っています。
切削抵抗が高く、切削によって強靭な切りくずが出るため、
工具には塑性変形やクレーター摩耗を起こしやすいとされます。
SUS630(17-4PH)、SUS631(17-7PH)、15-5PH等
ステンレスの中では、最もねばさと硬さがある種類です。
SUS630.631は、熱処理状況により硬さなどの性質が異なります。
工具としては耐熱合金用の仕様が求められ、SUS304などとは別条件として考えます。
特に SUS631は溶着を起こしやすいといえます。