切削工具はどんなもので出来ている?<切削の基礎⑥> | オーエスジー

No : 335
公開日時 : 2019/02/25 16:43 更新日時 : 2024/08/28 02:29
answer

その工具素材がもつ特性( 硬さ と じん性 )によって、さまざまなものが使われております。

硬さ    ・・・硬ければ硬いほど摩耗しにくいが、折れやすく、欠けやすい。

じん性 ・・・じん性があればあるほど折れにくく、欠けにくい。じん性が高いと、摩耗やすい。

工具素材の「硬さ」と「じん性」は、相反する性質です。

 

1)超 硬

高温でも軟らかくならない(高速切削は発熱量が大きくなる)、圧縮強度が高いので刃つぶれ等の変形がおきにくく、硬い。

2)ハイス

じん性が高く、超硬では折れてしまうような送り速度でも耐える事が出来る。

硬い超硬はポキッと折れる場面でも、ハイスは曲がる事で回避できる。

3)その他の代表的な工具素材の名称

PCD:ポリクリスタルダイヤモンド(ダイヤ粉末を高温高圧焼結体)

CBN:キュービックボロンナイトライド(窒化ホウ素化合物を固めた物、ボラゾン)

セラミックス:陶磁器(広い意味で)、金属酸化物(狭い意味で)

ガラス、セメント サーメット:セラミックス+メタル(超硬)の複合材

SKS:合金工具鋼 (セミハイス)・・・ハイスと比べて炭化物が極端に少ないため硬さは得られないが、靭性はハ イスに比べて2~3倍。