めっき処理前のねじゲージとして一律に決まったものはありません。
ゲージの選定は、特定の用途で選ぶのではなく、証明したい事で選定する事が重要です。
つまり、表題のような「めっき処理前用」や「オーバサイズタップ用」の専用ゲージというものはなく、事前のお客様同士で検査する内容を打ち合わせの上、使用するゲージを決めるものになります。
めねじにめっき処理を施す場合、めっき膜厚の4倍分の調整が必要です。
▽ねじの山形とめっき膜厚 オーバサイズの目安

三角比⇒1:2:√3

ねじゲージの選定例
めっき処理後に2級のゲージで合格させたい。めっき厚は7㎛(0.007mm)。めっき処理は外部に依頼をするため、依頼前のゲージ検査で、あらかじめ、ねじ精度2級よりも大きめのめねじをあけたということを証明したい。
→使用するプラグゲージ一例:「2級+0.03」
処理予定のめっき膜厚が7㎛程の場合に適したゲージ
(めねじの有効径が大きくなる分:7×4=28ミクロン≒+0.03mm)
※事前にお客様同士で検査する内容を打ち合わせ下さい。
プラグゲージ「2級+0.03」「6H+0.03」は、ねじ加工後に、その精度に対して、0.03mm「大きめ」に仕上がっていることを判断するものです。リングゲージ「2級-0.03」は、その精度に対して、0.03mm「小さめ」に仕上がっていることを判断するものです。
どぶめっきのようなめっき膜厚が+0.1mm程と厚い場合ではご利用できませんのでご注意ください。その場合は、プラグゲージでは+0.4mm程の「大きめ」のゲージが必要になります。その際は特殊品対応となります。
(FAQID:232)